ナポレオニックな銃と剣と魔法のファンタジー系ラノベっていけるんじゃね?
つうようなことをちょっと前から思っている。
「銃と魔法」といえばそのものずばりの現代ファンタジーハードボイルド(めちゃくちゃなジャンル分けだな)があったし、『魔術師が多すぎる』なんて推理小説もあるけれど、実際の世界史でいうルネッサンスからナポレオニックくらいの時代背景に魔法をぶち込んだ作品というのは寡聞にしてほとんど見たことがない。『ルナルサーガ』のシリーズで、デルバイ信徒がマスケット(というかアルケブスだよな)を使っていたくらいじゃないかなあ。それでも集団利用はしていなくて、集団戦闘でもテルシオとかは当然組んでなかった。
剣と魔法のファンタジーにおいて、時代設定が中世になる理由というのは、ごく単純に
- 銃が出てくると剣戟(=個人の腕っ節)が霞みやすい
- 近代科学と魔法(神)の相克を気にしないでいい
- 街を出ればモンスターうろつく荒野、という状況が自然
というあたりだろう。『三銃士』とか『パイレーツオブカリビアン』とかみてもな、連発銃出てこない限り充分チャンバラは成り立つから、一番目はクリア問題なくクリア*1。西域やらアフリカの探検を考えると、未踏の地を「先進国」の人々が探検するというような形で、3番目も無理なくクリアできる。ちょっとややこしそうなのは2番目なのだけれど、逆にここをフックに使えばいいと思うんだよね。「簡単で、誰にでも使える科学と技術」とそれに圧されて衰えゆく「名人芸としての魔法」の対立を軸にキャラクターを作る。
- かつての名家出身の魔法使いのヒロイン
- 魔法を軽んじる(あるいはコンプレックスがある)科学至上の主人公
を主として、
- 科学的合理主義と信仰の狭間に悩む聖職者
と
- 教育によって自分たちのエスニックの向上を目指すマイノリティー(絵的にはモーガン・フリーマン。キャラとしては西洋思考をも備えたデルスウ・ウザーラ。要は相対化視点のためのキャラ)
を脇に配すると話を転げやすいんじゃないだろうか。あまり手垢のついてない時代なので、書き手も薀蓄入れやすいだろうし。
個々人の話にすれば普通にファンタジー、でっかく国とか絡めれば『皇国の守護者』みたいになるんじゃないかとかそんな感じ。