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GUNSLINGER GIRL 8

遅ればせながら読んだ。サンドロとペトラの話だと普通すぎて書くことがないんだよなあ。一期生の話は群像劇的に構成されていたけれど、二期生、というかペトラの話は、サンドロとペトラをぐっと中心に据えているから感情移入しやすいし、必然的に個々人の内面の動きも丁寧に追われている。んで、その結果として、ありがちといえばありがちな、上司・部下/教師・生徒/支配・被支配という関係のなかでの「恋愛」とは?という話になってしまってガンスリらしさというのが薄いかなと。サンドロもペトラも好きなキャラなのでそれはそれでいいんだけれども。最初の頃のガンスリにあったあの感じは、一期生が(あるいは一期生の存在が)「公社」と摩擦を起こしたときにペトラはどうするのか、という形でいずれ戻って来るのかなと思いました。
もう一つ気になるのは(2年前も同じこと書いたけど)担当官の動機の問題かな。ジョゼもジャンもマルコーもヒルシャーもラバロも、基本的には何か失ったものを埋め合わせるために公社に身を投じているわけだけれども、サンドロはそうじゃなくて、彼にはある種の自己実現欲求みないな、「普通の就職の動機」もある。プロフェッショナルだけど職業人じゃない、みたいな。この担当官の差も一期生と二期生の対比のネガとして後々利いて来るんだろう、たぶん。

あとあんまり本筋と関係ないけど、ガンスリの秘められた魅力として、舞台がイタリアのいろんな所に飛んでいる所があると思う。各大都市の描写はもちろん、ピノッキオ一行が潜伏したワイン農園とか、ロッサーノの隠遁先の農園みたいな、イタリアの田園風景というのなかなか面白く、あの奥行きある風景の感じは話が陰惨に成りすぎるのを少しだけ防いでいるように思います。ボンとか舞台だとな、ロッサーノは多分重要書類持ち逃げしたりしてるから。んで公安部に追われるんだよな。『イタリアの小さな町』とか同人SSでいけないかなと思ってみたり。

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