セカイ系の視点でジョン・ル・カレの「スマイリー三部作」を考えてみると

セカイはあんたと繋がっているけれど、あんたは別にセカイを決定できるわけじゃない。女の子にいいとこ見せようと思ってがんばるような歳じゃないし、世間が賞賛してくれるわけでもない。ついでにいえば敵は手強いし、友人はクソだ。それで、あんたはどうするんだ?ジョージ爺さん。という話だったんだなあと思う。ヴィクトリア朝的生き方を保持するイギリスのインテリは本当に偉いと思います。まあ結局冷戦が終わるとそういう生き方自体が敗北しますよっていうのが、スマイリーの最後の挨拶たる『影の巡礼者 (ハヤカワ文庫NV)』だったわけだが。しかし、中学生のころに『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ (ハヤカワ文庫NV)』を読んだときは、カーラ(非灰色の魔女)は頭が切れて冷酷なスパイマスターだなあと思ったが、少し人生経験を積んだ今だと思う。カーラ(非灰色の魔女)は本っっっっっっっ当に酷いやつだ。