最近のヘビーローテーション

『南米のエリザベス・テイラー』(菊地成孔asin:B000994SWI
はてなでざっと見ると、大体DCPRGとかSPANK HAPPY経由で買っている(あるいはカヒミ・カリィ)人が多く、だいたい言及されるのは「京マチ子の夜」とか「ルペ・ベレスの葬儀」というのが、ある意味面白い。
「The Look of Love」や「Crazy He calls me」といったスタンダードの手さばきを語っている人がいないんですよね。要するにど真ん中のジャズ界隈からはあんまり言及されてなということかと思うんですが。
気に入ったのは、切迫感がかっこいい「ルペ・ベレスの葬儀」。あと『ゲッツ/ジルベルト』で有名な「Corcovad」は気怠く仕上げてあって(ってそういう手さばき自体「フェイク・ボサノヴァなんだろうけれども」)、真夏に冷房の効いた部屋で聞きたい感じで大変良かった。ちなみに「ラウンジタイム」で髣髴とさせられたのが、ジョン・マクラフリンの『Promise』に収録されていた「English Jam」というのはイメージが貧困なのかな。コンセプトは同じなんじゃないかと思うんだけども。
いちお、本人による自作解説
http://park10.wakwak.com/~kikuchic/jazz/elizabethtaylor/elizatxt.html


『Mystery to me』(Janek Gwizdala/アマゾンにリンクがねー)
ベーシストのJanek Gwizdala(読み下せない)の初リーダー作。細かいビートがかっこいいクラブジャズ(?なのかなあ)っぽい音楽です。どうやら自主制作盤らしい。
全部生ドラム?(一部と打ち込みの併用?)かちょっとよく分かりませんが、ともかくそのリズム感がいいです。管楽器も全体的に抑制の利いた渋さで、深夜車運転しているときによくかけています。9曲目の「B's song」から10曲目の「And Another Thing」に繋がって行くところがスリリング*1。こんなにかっこいいトロボーンが聴けるアルバムっていうのもそうはないと思います。あとはタイトル曲の管楽器の絡みがよかったかな。
しかし、こんな日本でほとんど言及されてないようなミュージシャンを、HMV横浜店はよくリコメンド品に据えたと思う。
トラックリスト 1)Mystery to Me, 2) Why, 3) Joshua, 4) Darkness, 5)Time Stands Still, 6) P.K., 7) Circles 8) A.M.S.K.,9) B's song 10) And Another Thing

Janek Gwizdala本人のサイト(割と大きい音が出ます)
http://www.janekbass.com/
ALL ABOUT JAZZの解説ページ
http://www.allaboutjazz.com/php/article.php?id=16370


南米のエリザベス・テーラー(DVD付)

南米のエリザベス・テーラー(DVD付)

*1:ただし、いくつかのデジタルオーディオプレーヤだとうまく繋がらないことあり。これはデジタルプレイヤーの欠点だよなあと思う。『Punch The Monkey2』でもスカパラとECOの曲の間がうまく繋がらなかったりしてしょんぼりした