星条旗新聞とか

finalvent氏が、こんなことを書いていた。

 スターズ・アンド・ストライプスというと、星と縞模様ということで米国旗のことだが、その名前がついた軍の新聞がある。米軍となにかと付き合いがうまれる沖縄でもよく目にしたものだが、東京でも、以前「極東ブログ: Google Earthで六本木ヘリポートも見えた」(参照)で触れた米軍基地内にあり、知人が勤めていた。
 私の理解ではこの新聞は米軍に所属していて、米軍の機関紙みたいなもの、だから、いわゆる言論の自由みたいなものはなくて、軍とか政府見解とは異なる意見とか報道とかしちゃだめなんだろうなと思っていた。それ以前に、軍とか軍人には言論の自由なんてないかもしれないとも。

(略)

ニューヨークタイムズ社説を読んでいると、米国では、軍機関紙のように見える新聞ですら、思想信条の自由は保障されているし、軍人にも個人の思想信条を公的に表明する権利は憲法で保護されているということが、なんとなくわかってくる。

日本のミリタリー系ライターの人はだいたい「星条旗」を「準機関紙」と書いているので、自分としては「準」であることに意味のある、まあ朝雲新聞みたいなものだろうと勝手に思っていた。「星条旗」について英語版のWikipediaには

Stars and Stripes is a command information newspaper published for the United States Armed Forces overseas.

と書いてあり、それは

Editorial views expressed in command information newspapers may not necessarily be those of the Department of Defense.

(command information newspapersの編集方針は、国防総省の見解と同じではない、というほどの意か)

ということのようだ。んでじゃあ「星条旗」の自称はどうなってるかなあと思ったら

Unique among the many military publications, Stars and Stripes operates as a First Amendment newspaper, free of control and censorship.

だそうです。“Unique among the many military publications”ってとこに、軍人がどの媒体に何を表明すると、分限処分や懲戒処分の対象になるのかという、理念と運用の生々しい溝みたいなのが表れてる気がしました。特にオチはなく、米軍事情に詳しい人が、米軍の実際の感覚について書いてくれないかと他力本願。