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仕事して欲しい組織

独特の語り口で定評のある地下猫さんとこ見てたらこうあった。

戦後日本の教育を受けた世代の制服組に、それなりの軍事リアリズムがあると妄想してしまっていましたにゃ。



政府の公式見解と異なるのは大目に見ますにゃ。自衛隊の存在を歴史的に正当化したいという欲求もあっていいだろ。

しかし

制服組トップの無能は許しがたい。ああ、制服組トップの脳内がお花畑だったなんて・・・・


もう非武装中立しか現実的に選択肢がない! - 地下生活者の手遊び

あははは、まあそうだよな、と。この件については、内局と幕の人事部局に大いに問題があると思うが、実はもう一つ、仕事してなかったんじゃないかなと思える部署がある。1年半ほど前に、反戦平和系(概ね左派系と言えるか)の団体・個人を調査対象にしていたうんぬんで話題なった情報保全隊である*1。一国の軍が、組織防衛の名目で一般市民を調査対象にすることのぜひについては色々意見もあるだろうけれど、個人的には必要なことであろうと思っている。しかしそうであるからこそ対象の「色」に係わらずきっちり任務を果たしてもらいたいなと思うのだ。

情報保全隊の任務には以下のものが含まれる。

3 部隊等の長による職員の身上把握の支援
4 庁秘又は防衛秘密の関係職員の指定に当たって、当該職員が秘密の取扱いに相応しい職員であることの確認の支援


平成14年度政策評価書(事前の事業評価) 事業名: 情報保全隊(仮称)の新編

どうにかして、アレな人がトップに立つことを阻止するための、なんか「支援」が出来なかったものか。戦前の憲兵隊だってさ、一応軍内の右翼監視してたんだぜ。内部に右翼(というか国粋主義)に同情的な憲兵将兵がいたのと、陸相の顔色うかがいすぎたので効果的な監軍護法を達しえてはいないけれど。そして、ああいう、民族派というか「歴史」についての理解と「政治」についての感覚を決定的に欠く人を「目こぼし」することが、21世紀の今日において、政府ないしは国民の期待に添うことだと考えていたのであれば、組織防衛のためにカウンターインテリジェンスする機関としてなってないだろうと思わずにはいられない。


憲兵隊OBからなる全国憲友会の手による『憲兵正史』は、率直な反省と自己弁護の入り交じった面白い書籍なのだが、国粋主義的「国家革新運動」を紹介する部分において、明治憲法下の軍人を次のように評している

一方、国防の責に任ずる軍人は、天皇制下の官僚として身分を保証されているため、生活の心配は全くない。しかも、軍人の目的、使命が国防にある以上、国際的視野に立って国家の将来を憂慮するのは当然であるが、残念なことに、軍人には政治という物の本質が理解され難い。これは軍人を政治に関与させなかった明治憲法下の基本的方針と、軍人に政治教育が全く行われなかったのと、軍隊生活による社会的視野の狭隘さによる。

憲兵正史』P245、l14

噛みしめてあまりある文ではないかと思う次第だ。

*1:まあ航空情報保全隊がその「調査」やってたかは分かんないのだけども