あるいはこういう終わり

「ところで私の担当官に伝言をして欲しいのですが、引き受けてくれるのでしょうね」
「多分近いうちに休暇がもらえるだろうし、ドイツへの入国許可も保障されているようだから」「でも君は担当官を憎んでいるものだとばかり思っていたのだが」
「担当官には今回の作戦のことを、検閲の許す範囲内で、詳しく知らせてあげてください。銃撃戦があって、わたしは十字砲火を浴びた。そして勇敢な最期をとげた、そういって欲しいんです。そのほかに、人の子の親ならだれでも聞きたいような景気のいいナンセンスを、人の親の子ならだれでもいいたいようなたわごとといっしょに、せいぜいごたごたと並べて話してください」