辺野古調査でなんでぶんご出すんだろう

 防衛省は18日、米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の移設先となる同県名護市辺野古崎で、サンゴ着床板などの機材を海中に設置する作業を始め、本格的に環境現況調査に着手した。反対派による阻止行動に備えて海上保安庁が警備し、海上自衛隊掃海母艦「ぶんご」も近海に待機している。また海自の潜水士も民間業者とともに作業している。こうした異例な強硬姿勢が地元の反発を招くのは必至だ。

 環境現況調査は正式な環境影響調査(アセスメント)に先立つ事前調査の形で実施される。海中にサンゴの産卵を調査するための着床板やビデオカメラを設置する。

 作業は防衛施設庁が委託した民間の調査会社が開始した。調査はサンゴの産卵時期の6月上旬までに始めなければならないが、反対派住民らによる阻止行動が強く、民間業者に協力する形で海自の潜水士も機器の設置作業を行っている。

 久間防衛相は同日の閣議後会見で、海自隊員が加わって調査を始めたことを認めたうえで、「短時間に器具の設置を行うために防衛施設庁から依頼があり、海上自衛隊として協力した」と述べ、国家行政組織法に基づく官庁間協力の一環と説明した。ただ、両省庁とも統合が予定されている「身内」で、今後、妥当性などが問題になりそうだ。
沖縄・辺野古崎の環境現況調査着手 近海に掃海母船待機

いや、利便性はわかるわけよ。艦内スペースには余裕あるし、潜水士支援設備も充実してるし、ヘリ甲板もあるし、普通の護衛艦出すよりも威圧感少ないし。でもさあ、前甲板にてっぽう備えた船派遣して、防衛長官自ら「委託している民間業者が調査できればいいが、拘束されるとか、調査ができないとかいうことになってはいけない。調査が可能な状態にどうやったら持っていけるか念頭に置いている」はまずいでしょ、さすがに。せっかく自衛隊は、「軍とは国の内外に向けられた暴力装置である」ということのうち、「内」のほうであることを(おそらく機動隊の存在によって)、いままでうまくスルーしてこれたわけで。で、それはスルーし続けたほうがおそらく誰にとっても幸せなことなんだから、こういう、どうにか他官庁に面倒を押し付けられそうな作業に出て行くことはないと思うんだが……。

第十一管区海上保安本部にも、潜水作業慣れしてる救難強化巡視船があるから、平身低頭してそっちに泥をかぶってもらうとか、せめて備砲のない潜水艦救難(母)艦あたりを派遣できなかったのだろうか。どうせ抗議活動している人に向かって76mm砲ぶっ放すわけにはいかないんだからなあ……。

なんかこう、勇み足というか、正しいことをしている確信があるがゆえの大雑把な思考みたいなものを感じてしまいます。