隅田川界隈船巡り番外


水上バスを桜橋の船着き場で降り、浅草を目指してうろうろしていると、降り細工物の店だったか、店頭に蒸気機関車と船の紙細工を並べている店があった。さすがにぱっと見た瞬間、船の紙細工がイギリスのネルソン級だということは分かった。渋いチョイスだと思い、写真を撮らせてもらおうと、お店の中をうかがうと、ご主人はヘッドホンでテレビを観ている最中だった。人の気配を感じたのだろうか、しばらくしてこちらをチラリと見たご主人に、カメラと紙細工を交互に指さしたところ、ご主人は苦笑しながら一つうなずくと、またテレビ鑑賞に戻ってしまった。あわててシャッターを一回だけ切ったのがこの一枚である。