親切が勝ちそうなので愛は負けるかもしれない

GUNSLINGER GIRL 7買って読んだ。極めて納得のいく背景説明がなされた巻。法執行機関ものとしては非常にオーソドックスな「復讐と復讐後」がテーマだっていうことで、ある意味安心できました。1、2巻のままだったら果ては首都警警備部特機隊になるしかなかったからなあ。んで、あらためて考えてみると、貧富の差に根ざした分離独立闘争なら、イスラム教vs.キリスト教みたいな最終闘争になることもないし、最終的に教皇の存在をデウス・エクス・マキナに出来るのでイタリアを舞台にしたのは極めて巧妙な舞台設定だ。

んで、後期義体であるところのペトラは、元の年齢の高さかあるいはマイルドな条件付けのせいか、広い意味での「状況」に関心をもって「復讐の応酬」に終わりがあるか考えてみたり、担当官との関係が微妙に揺らいでいたり、クラエスに大人とも子供とも違う「学生」的なノリで接してみたりと、狂言回しかあるいはもっと大きな役割を担っているように見えた。彼女の「親切」が勝って状況が打開されるなら、フラテッロの「愛」は何らかの形で負けるんじゃないかと思う。

あとガンスリを語る上ではずせないのは『ユニバーサル・ソルジャー』だと思うのに、そういうネット上の言説がいまいち見当たらないのは男性差別だと思いました!!!!!!11