プルトニウム・ブロンド (ハヤカワ文庫SF)

わたしの名はザカリー・ジョンソン。地球最後の私立探偵だ。今日のクライアントは、世界最大の電子機器会社の女社長BB・スター、超セクシーなブロンド美女だ。依頼の内容は、亡夫が彼女に内緒で造らせた彼女自身のアンドロイドレプリカ―プルトニウム核融合を原動力に、人間の150倍の怪力と176倍の耐久力、200倍の反射速度と優れた電脳を持つ巨乳のブロンド美女―を見つけだし、捕らえ、機能停止させることだった。 (amazonより)

という紹介だけ見ると、ハードボイルドアクションかと思いますけれども、実際は21世紀にもなって恬然と投げ出されるレトロフューチャー的世界観を楽しみつつ、主人公と相棒役のコンピューターの掛け合いにニヤニヤしながらストーリーを追うSFハードボイルドです。嘘。あんま固ゆでじゃない。SF私立探偵小説。近未来SFにした『ナイトライダー』の主人公を全盛期のエディ・マフィーがやっている、とイメージすると作品の雰囲気をつかめるかと思います。テーブルトークRPGになじみがある人なら、トーキョーNOV@のアーキタイプ・ディティクティブをスペオペヒーローズでやった感じをイメージして下さい。イメージできないか。

気の利いた謎解きも、心に残る名シーンもありませんが、アメリカン馬鹿ドラマ(Aチームとかポリスアカデミーとか)的なものを楽しめる人にはお勧めです。ちょっと高いけど。

プルトニウム・ブロンド (ハヤカワ文庫SF)

プルトニウム・ブロンド (ハヤカワ文庫SF)