ある意味いまさら感はありますが

大手商社、次期戦闘機商戦スタート・1兆円の大商談に
伊藤忠商事双日は米ボーイング製の候補機、住友商事は欧州4カ国による共同開発機の販売代理店権をそれぞれ獲得した。三菱商事は米ロッキード・マーチンの最新鋭機を扱う。

日経本紙ではもう少し細かく解説されてる。
F-15EもFA-18E/FもFA-22も、帯に短し襷に長しって感じだなあ(ユーロファイターはありえねえ)。空自の中の人的にはFA-22で決まりっていう話を(遠い筋から)時折耳にしますが、値段がどう考えても折り合いつかない気がする。日経本紙の記事ではF-4・90機を代替する総額一兆円規模の商戦、というような解説をしていたが、はたしてFA-22は1機いくらになるのやら。そもそも輸入なのかライセンス国産なのか?90機全部代替できんの?でもあれか、この90機はF-4を一部支援戦闘機に転換したあとでの数字だから、少し譲歩しての数?
というか一番わからないのは住友商事がこの商戦に入るメリット。ユーロファイターはありえない選択肢なわけでして、それでもいちおう公平な入札のためには加えとかなきゃいけないというのはわかる。がそれをどうして住友が引き受けたんだろう。他の防衛分野にも欧州兵器を売り込むときのための顔つなぎ?
いちお各機の特質を考えると

  • FA-22 間違いなく今後数十年最強の戦闘機となりうる完全な第5世代戦闘機。でも上記の通り値段が高すぎる。先端技術がいろいろありすぎてライセンス国産は出来ないかも。
  • F-15E 実績のある戦闘爆撃機だし、同系統のF-15Jをすでに保有している分イニシャルコストは低い。でも、基本設計が古い。今後30年近く使う機体がそれでいいのか、という疑問も。
  • FA-18E/F 実績のある戦闘爆撃機。FA-18C/Dの再設計ということで第4世代機を何歩か踏み出しているとは言える。でも突き抜けたセールスポイントがない。実質的な航続距離にいささかの不安があるとか。
  • ユーロファイター 第4世代機をかなり踏み出し、期待されるスペックは相当高いが、開発体制がよろよろで機体の熟成が足りなそう。そして、いままで米系装備できた自衛隊にとっては運用にいろいろ問題がありそう。