『闇先案内人』

『闇先案内人』(大沢在昌ISBN:4167676036ISBN:4167676044)を呼んだ。失踪人調査士の佐久間公シリーズと相似形の話だと思いました。主人公の職業こそ真逆の方向性ですが、重要人物の行方に関する国家規模のあれこれという点ではどちら(佐久間公シリーズだと後期)も似ているな、と。ストーリーテリングはさすがで、登場人物のキャラ付けも過剰じゃなくて安心して読める。事件の起こるテンポも適切だ。ただこの手の「国家と個人」みたいな話は、上の本読んでる若い衆にはアピールしないんじゃないかなーと思うと、ちょっとむずむずします。もにょるっていうか。


闇先案内人〈上〉 (文春文庫)

闇先案内人〈上〉 (文春文庫)