読書

家康をどう書くか

それでふと、山岡荘八の書く『徳川家康』のことを思い出したのだが、彼の書く徳川家康はほとんど生きながら東照神君の域に達している感じに書かれていて、違った意味でもはや伝奇だと思った。そしてさらに思い出してみれば、同作における石田三成の小人物ぶ…

大阪城

中学のころ、夢中になって司馬遼太郎を読んでいた時期があった。高校に入ったくらいで一度熱は醒め(学校の図書館にあるのを読み尽くしたからだと思う)、それからあまり手に取らずに来たのだけれど、最近になって読み残したものをまた手に取り始めた。二十…

トレヴェニアン死す

訃報:トレヴェニアンさん74歳=米作家−訃報:MSN毎日インタラクティブ http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/fu/news/20051222k0000m060019000c.htmlトレヴェニアン氏死去 http://www.tokyo-np.co.jp/00/fuho/20051221/ftu_____fuho____001.shtml'Eiger …

いまさら『イリヤの空、UFOの夏』読んだ。

今まで手を伸ばしかねていたのですが、あれこれ読んでみると避けて通れないな、と。 んで、読了して思ったのは「悪くない戦争なんじゃない?」ということで。浅羽がそこにいて、本当にそのためにイリヤが戦えるなら悪くない戦争なんじゃないかって。そんな風…

COURRiER JAPON創刊

か、金のかかったR25? ダメっぽい。

ネコソギラジカル(下)青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)

( ゚д゚) (つд⊂)ゴシゴシ (;゚д゚) (つд⊂)ゴシゴシ (;゚ Д゚)<なにこの『きみとぼくの壊れた世界 (講談社ノベルス)』

週刊コミックバンチ第40号

『殺し屋麺吉』にレイザーラモンHGっぽいのキタコレ

エマ (6) (Beam comix)森薫/エンターブレイン

を読んだ。身分差別のプレッシャーがどれだけ強いかというお話。次巻では、プレッシャーが強ければそれだけアジールの成立の余地があるんだよね“Go West!!”という話になるっぽい。いや死ぬんじゃなくて、ゲイの楽園でもありませんが、とにかくアジール。まあ…

『スラムオンライン』(桜坂洋/ISBN:4150308004)

ストーリーについての感想はまだもやもやしているのだけれども、格闘ゲームの格闘シーンの描写が、北方謙三の小説の生身の格闘シーンに似ている気がして印象に残った。スタッカートの利いた、畳み掛けるような動作の描写。考えてみれば、格ゲーでキャラを操…

『ネコソギラジカル(中)』(西尾維新/ISBN:406182399X)

驚いた。ストレートなジュブナイルになってた。それも倫理的な。いーちゃんが「成長」とか言い出す。 僕はそもそも、「戯言使いシリーズ」というのは(天沢退二郎言うところの)「ハリー・ポッター」シリーズのような「自己発見」の物語だと思っていた。いー…

『東京スタディーズ』(吉見俊哉・若林幹夫編著/ISBN:4314009799)

気鋭の学者陣(建築家とか編集者もいる)によるカルスタ的東京案内。田中研之輔によるストリートスケートボーダー論や、石原千秋によるニュータウン現状レポートは、地に足がついた考察で非常に説得力を持つ。また、ポーランド人社会学者イリーナ・リフロフ…

『ふたつのスピカ8』(柳沼行/ISBN:4840113076)

思春期。仲間がいて、恋があって、目的がある。その辺が丁寧なので、その方向性に於いては、大いに安心して楽しめる本です。ただこの作品、せっかく宇宙学校を舞台にしているのだから、運用系とか設計系とか宇宙物理系とか、そういう学科にいる生徒が混じっ…

昨日ごちょごちょ書いたけど

2年位前だったか、2ちゃんねるの軍板で「東京に水爆が落ちたら」というようなテーマのスレが建ったことがあったが、ひとくさり被害半径等を喧々諤々した後で、ある名無しがこんなことを書いていた。 「でも俺、次の日とりあえず会社行くんだろうな」(うろ…

『闇先案内人』

『闇先案内人』(大沢在昌/ISBN:4167676036・ISBN:4167676044)を呼んだ。失踪人調査士の佐久間公シリーズと相似形の話だと思いました。主人公の職業こそ真逆の方向性ですが、重要人物の行方に関する国家規模のあれこれという点ではどちら(佐久間公シリー…

『ファウストvol.5』(ISBN:4061795724)

買った。季刊ペーストとはいえ1500円となるとちょっと手がでにくい。「今この作品を掲載する」という意識があるんだろうけれども、こういうことで敷居を高くするのはちょっとどうだろう。で、まだ上遠野浩平と上遠野浩平をめぐるあれこれしか読んでいないの…